第六の絶滅

Die Wahrheit ist irgendwo da draußen.

アニメ

帰ってきたアニメ全部観た2020ライト版

新型コロナウイルス感染拡大の影響もものともせず2020年も多くのアニメが発表された。延期とか中断とかあったけどあんまり減った気しないね。アニメ業界、一体いつ破綻するんだ……。 というわけで2020年もアニメ全部観たので良かったやつとか何かしら心にしこ…

恋する小惑星 #9 のホームレス排除ベンチ

平成終わっとるやんけ。 というわけで“アニメ全部観た2016~2019”*1や“『アイカツ!』と『ブラックホーク・ダウン』”*2、“木之本桜は何回「ほえ~」と言ったのか”*3などの記事が絶賛書きかけのまま平成が終了したため、今回は令和らしい最新の話題としてTIME…

緋弾のアリアAA #4 のメシは本当におかしいのか

貧乏なアニメーターが知らないごちそうを描けないという話がTL上に出てますが、一昨年呟いた「緋弾のアリアAA」の4話ってもしかしてそれの例証になる作品では。だって、メイドが何人もいる豪邸に招かれて夕食が山積みおにぎりとピザと緑色野菜しか卓上になか…

イリヤの空、UFOの夏 #3 「十八時四十七分三十二秒」

6月24日はUFOの日なのでOVA『イリヤの空、UFOの夏』の話題。と言ってる間に日付が変わってしまった。 2005年とまだそんなに電撃文庫のメディアミックスが多くなかった時期ということもあり全6話と小粒で尺不足を感じながらも、わりと原作に忠実に映像化され…

冴えない彼女の育てかた♭ #7 加藤恵と携帯電話

2016年も2017年もアニメ全部観てるけどまとめを書くのが全然追いついていない。なので『冴えカノ♭』の携帯電話を使った演出が超すごいことについて書く。 ■ #7 「リベンジまみれの新企画」 絵コンテ:亀井幹太、演出:板庇迪 SSE*1の体調を気遣いゲームの発…

セイコーマートが出てくるアニメ

セイコーマートとは北海道のローカルコンビニチェーンである。道内ではセブンイレブンやローソンなどの大手コンビニチェーンを押さえてトップのシェアを誇り、過疎地域では唯一の小売店として衣食住を一手に担っている店舗すらある。北海道民にとって切って…

アニメ全部観た2015

2014年に引き続き2015年もアニメ全部観た。映らないやつとか存在に気付かなかったやつとか観たのに存在を忘れているやつとか抜けはあると思うが、一応全部書く。現在放送中の未完結作は除外する。 foxnumber6.hatenablog.com ■2015Q1 探偵歌劇ミルキィホーム…

『放課後のプレアデス』と中島飛行機 ~ 悲劇の発動機「誉」

GAINAXとスバルのコラボレーションという謎の企画から生まれた『放課後のプレアデス』。宇宙や時間を超える壮大なSF的世界観を下地に、小さな一歩を踏み出すボーイ・ミーツ・ガールを丁寧かつリリカルにやってのけた傑作アニメーションだ。 この作品で最も印…

Wake Up, Girls!という物語 ~ ステージ演出を中心に

『Wake Up, Girls!』がひとまずの大団円を迎えた。今年公開された続・劇場版 前後篇『青春の影』『Beyond the Bottom』は、『七人のアイドル』からシリーズを追いかけて来た者にとって、非常に満足のいく映画だったのではないかと思う。 昨今隆盛をきわめる…

よみがえる空 『最後の仕事』の演出

『艦これ -艦隊これくしょん』の放送当時、『ガンパレード・マーチ ~新たなる行軍歌~』を同列に扱う物言いが散見されたため、いや『新たなる行軍歌』の壬生屋の死は唐突でも無駄でもなく物語を形作る上で完璧に機能していただろうが、という主旨の記事を書…

伊藤計劃 Project Itoh ハーモニー

珍しく公開初日に観に行った。 伊藤計劃の死後展開されているProject Itohという一連の企画、その集大成が劇場アニメ三部作である。言うまでもないがこのプロジェクトの放つ空気、姿勢、言葉……あらゆる要素がきわめて最高であり、もはや「読者に一番嫌われた…

響け!ユーフォニアム #11 の小道具と演出

2015Q1をまとめている間に2015Q2も終わってしまった。最初はぱっとしない感じのあった今期も、出揃ってみれば印象的な作品が多くなんだかんだで楽しんでいる。 中でも『響け!ユーフォニアム』は惹き込まれる回が多かった。今回は小道具の使い方がグッと来る…

キョンの寝相 ~ 涼宮ハルヒの憂鬱 『エンドレスエイト』

現在WOWOWで『設立30周年! “京都アニメーション” 春の祭典』と題して、京都アニメーション作品が多数一挙放送されている。『涼宮ハルヒの憂鬱』『氷菓』『たまこまーけっと』『たまこラブストーリー』『映画けいおん!』に加えて、なんと『空を見上げる少女…

NOIR -ノワール- 『イントッカービレ』とワイダ『世代』

※2015/03/25 Twitterで川崎逸朗さんに情報を頂いたので追記。 先日、『世代』『地下水道』『灰とダイヤモンド』のアンジェイ・ワイダ初期三部作を観た。この三本はいわゆる“ポーランド派”映画の代表作で、反ナチ運動、ワルシャワ蜂起、反ソビエト運動など、…

ヤマノススメ抱き枕カバーがもたらしたもの

2014年12月、『ヤマノススメ セカンドシーズン』は好評のうちに最終回を迎えた。昨年の中でも特に良い作品だったので、以下のような記事を書いたり、微力ながらBlu-rayも臓器を売って購入させていただいている。最終巻に収録されるTV未放送オリジナルエピソ…

アニメ全部観た2014

再放送や旧作を除く2014年内放送開始のTVシリーズを全部観た。 せっかくなのでそれらのTVシリーズ、および公開された劇場作品の中から特に良かった10本と、その他の印象深かったものについての雑感を以下にまとめた。言うまでもないが定量性は全くない。 201…

ヤマノススメの小道具と美術 冷蔵庫の中

『ヤマノススメ セカンドシーズン』が無事に最終話を迎えた。 尺はなんと一期の三倍*1、山に登ったり挫折したり喧嘩したり仲直りしたり新しい友達ができたりと充実したシナリオに、精緻なレイアウトや一人原画回など作画的な見どころも満載で、昨年の中でも*…

三毛別羆事件の羆とされている写真について

幾原邦彦監督の2015年最新作『ユリ熊嵐』が「『羆嵐』と関係あるんじゃないか?」ということで話題を呼んだり呼ばなかったりしているようだ。 hoooooooly SHIT pic.twitter.com/uCLLd1cWFC — Mad P. (@pancakeparadox) 2015, 1月 5 一応捕捉すると『羆嵐』と…

Simoun-シムーン- マミーナとロードレアモンの物語

ある一部のアニメファンにとって「物語も半ばに命を落とし話題をさらったマミさん」と言えば、『Simoun-シムーン-』のシヴュラ・マミーナである。 この“2006年を百合色に染め上げ*1”た『Simoun-シムーン-』という作品には何組かのカップル(便宜上こう呼ぶ)…